麹菌による
タンパク質受託発現
発現システムの特徴
- 高い分泌生産能
- 発現成功率86%
- 糖鎖付加
- 安心&安全
工業用酵素・食品加工用酵素の
大量生産系を構築いたします。
麹菌(Aspergillus oryzae)は数百年にわたり日本酒、醤油、味噌などの醗酵食品の製造に利用されてきたことから、その高い安全性が認められています。
また、高いタンパク質生産能を持つことから、タンパク質生産の宿主として注目されています。大関㈱総合研究所では長年にわたる独自の技術開発の結果、
麹菌によるタンパク質発現システムの構築に成功しタンパク質の受託発現サービスを提供しています。大腸菌や汎用の発現系では生産が難しいタンパク質に
ついて大量生産に成功した事例が多数あります。
発現実績
- 由来
- 糸状菌由来タンパク質
- 糸状菌由来タンパク質の発現成功率は極めて高く、最大で10 g/L以上の生産性が得られています。
- ◎発現例
- 異種タンパク質
- 異種タンパク質の中でも、微生物由来タンパク質では比較的高い生産性を示します。
- ◎発現例
受託実績
- 生産量
受託サービスの流れ
基本作業
- 発現ベクター構築(~2週間)
- 弊社保有の高発現ベクターに目的遺伝子を挿入し、形質転換用ベクターを構築後、シーケンスを確認します。
- 形質転換体の取得、純化(~4週間)
- 麹菌を形質転換し、形質転換体のスクリーニング後、植え継ぎによる純化を行います。
- 発現の確認(~4週間)
- 取得した形質転換体を用いて、SDS-PAGEもしくはウエスタン解析による発現確認及びリアルタイムPCRによる発現カセット導入数の推定を行います。
- 提供物の調製(~2週間)
- 形質転換体を培養し、集菌後、培養上清または菌体抽出液をご提供いたします。
納期
遺伝子ご提供から約3ヶ月(遺伝子全合成の場合は+1ヶ月)
提供(成果)物
- 培養上清・・・約20 mL
(若しくは、菌体抽出液約2 mL)
※ご希望に応じ増量は可能です
(別途見積りが必要な場合があります)。 - 業務報告書
オプション
- コドンの改変
- 麹菌のコドン使用頻度に合わせて遺伝子設計し全合成します。
- スケールアップ培養
- ジャーファーメンターを用いて形質転換体を培養し、培養上清を提供します。
- 多コピー株の取得
- スクリーニング規模を拡大し、多コピー株の選抜を行います。
ご注文
ご注文内容に関する秘密は厳守いたします。
必要に応じ秘密保持契約を締結させていただきます。
価格、納期はその都度、御見積りいたします。
詳細はお気軽にお問い合わせください。
- 全てのサービスは発現・活性を保証するものではありません。
参考文献
- 麹菌によるタンパク質大量生産システムの開発
幸田明生,坪井宏和,峰時俊貴,坊垣隆之
蛋白質科学会アーカイブ, 9, e084 (2016) - Aspergillus属の異種遺伝子発現系
峰時俊貴,化学と生物,38,831-838 (2000). - 転写後過程の改良による異種タンパク質生産の効率化
幸田明生,徳岡昌文,五味勝也,バイオサイエンスとインダストリー,
63,543-546 (2005). - シス・エレメント導入による Aspergillus oryzae エノラーゼプロモーターの改良
Tsuboi, H. et al., Biosci. Biotechnol. Biochem.,
69, 206-208 (2005)