大関

辛丹波

『日本酒』を科学する

日本酒の味わいを視覚化した「日本酒味わいマップ」。
このマップから見えてきた『辛丹波』の長く愛される理由とは?

日本酒に
「道しるべ」を

同じ蔵で造った日本酒でも、純米酒、本醸造酒など種類によって味わいは異なり、さらに同じ純米酒でも造りや仕込みの細かな条件の違いひとつで味も香りも違ってきます。日本酒の数だけ味わいがある。それはまさに日本酒の妙といえます。しかし、さまざまな味わいがあり過ぎて迷ってしまうのも事実。大関は、そんな味の道しるべとなる「日本酒味わいマップ」を開発しました。

誰もが納得できる
明確な指標を目指して

「日本酒味わいマップ」の開発にあたって、味覚センサーでの分析に携わった大関総合研究所。ここでは醸造技術開発のほか、発酵技術を核とした様々な研究開発を行っています。「日本酒味わいマップ」の開発の目的は、「どんな日本酒が好きか?」といった質問に対して誰もが明確に答えられるよう、日本酒の多種多様な味わいの特長を数値化し、味覚センサーを用いて指標を客観的に評価しました。

  • 各種調味料とのマッチングを調べる官能試験を実施。『辛丹波』は、広範囲の調味料と相性が良い。

  • 味覚センサーで計測した数値を、特別な演算式によって加工。味わいの特徴がうまく表現されたマップを目指した。

  • 味覚センサー。人の舌を模倣したセンサーをサンプルに浸けることによって計測。データは数値としてパソコンに送られる。

サンプル135種の
統計解析と官能評価試験

「味覚センサー」とは、文字通り人間の舌のように「うま味、酸味、塩味、苦味、渋味」の5つの味覚を数値化できるセンサーです。これを用いて、研究所では市販の日本酒135種をサンプルに味覚を測定。その測定結果に、日本酒度や酸度、アミノ酸度、アルコール度数といった一般分析データを加味して、マップに落とし込みました。「日本酒味わいマップ」のポイントは、「味わいの見える化」。マップ上の各エリアにマッピングされた日本酒をのべ100人を超えるメンバーで官能評価し、得られた味わいコメントを統計解析することで、それぞれのエリアが持つ味わいの特徴に最も適した言葉を導き出しました。

異なる視点から
日本酒の味わいを視覚化

「日本酒味わいマップ」では、「先味・後味」「淡・醇」「甘・辛」という3つの軸の数値によって日本酒を明確にマッピングし、全体を「すっきり」「キレ」「コク」「ふくよか」「おだやか」という5つのエリアに分けることで、日本酒の味わいを表現しています。この5つの分類は、これまでの味わいの指標と比べ、官能評価に適合しており、今までとは異なる視点から、日本酒の味わいを視覚化できたのではと考えています。さらに研究所では、このマップをもとに「料理との相性」についても評価試験を実施。各エリアの代表銘柄を、さまざまな料理や調味料と合わせたときのマッチングについて評価し、各エリアと相性の良い料理も導き出しました。

白ごはんのような
お酒それが『辛丹波』

『辛丹波』の味わいも、もちろん「日本酒味わいマップ」で確認することができます。『辛丹波』は先味がしっかりした、辛口の味わいを持つ「キレ」エリア。すっきりとしていながら、うま味もしっかり残る『辛丹波』の特徴がマップから見て取れます。「日本酒造りは、さまざまな組み合わせによってできていて、それが味わいの違いにつながります。『辛丹波』も、米や酵母、麹の造り、醪の仕込みなど、それぞれにこだわりがあります。その結果できた『辛丹波』が、長く愛されるお酒であることを、今回の『日本酒味わいマップ』であらためて確認できました」と峰時次長。ちなみに「料理との相性マップ」では、『辛丹波』は幅広い料理と相性が良いという結果が出ました。どんな料理とも合う、白ごはんのようなお酒、『辛丹波』。変わることなく飲み継がれるお酒であることを、科学が証明してくれました。

飲み飽きない酒、『辛丹波』。科学的な証明はさて置いても、実際にいろいろな料理と合わせて飲んで「うまい!」ことが、やはり一番の証。