日本酒の美肌成分
「α-EG」
α-EGに期待できる効果
- 飲用での「肌コラーゲン密度アップ」
- 塗布での「保湿」「荒れ肌改善」
「ハリ・弾力アップ」 - 皮膚細胞の「細胞活性化」
「コラーゲン産生促進」
日本酒には古くから美容液として用いられるなど、美容効果が伝承されてきました。大関は、その美容効果の主要成分としてα-EGに着目し、外部企業・大学と協力しながら、外用・化粧品用途での「保湿効果」「ハリ・弾力アップ効果」「荒れ肌改善」や、皮膚細胞の「細胞活性化」「コラーゲン産生」などの効果を確認して来ました。 近年、α-EGを高含有した純米酒や、そのエキスを継続的に飲用することで、肌のコラーゲン密度がアップすることが報告され、注目が集まっています。
α-EGを高含有した純米酒エキスの飲用で肌コラーゲン密度アップ
2017年 金沢工業大学の尾関教授らが
α-EGを高含有した純米酒や、
そのエキスを継続的に飲用することで、
肌のコラーゲン密度がアップすることを報告しました。
大関においても同様の現象を確認しており、
さらなる研究を進めています。
近年、純米酒エキスを継続的に飲用することで、
肌のコラーゲン密度がアップすることが報告されていましたが、
大関において、上記の効果がα-EGに起因することを明らかにしました。
- 金沢工業大学 バイオ・化学部
応用バイオ学科 尾関教授 - 大関在籍時より、長年α-EGの研究に携わる。2017年、α-EGを高含有した純米酒(エキス)の飲用により肌コラーゲン密度がアップすることを発見。
美しいお肌を保つメカニズム
真皮層のうるおい・ハリ・弾力を保つために重要な役割をしている「コラーゲン」「エラスチン」「ヒアルロン酸」。
これらが減少すると、“しわ”や”たるみ”などの肌トラブルを引き起こします。
大関ではα-EGが「線維芽細胞の活性化」「コラーゲンの産生促進・分解抑制」「エラスチン産生」などに関わることを確認しています。
α-EGで皮膚細胞が活性化!
真皮細胞の一つであり、コラーゲンなどを細胞外に産生する線維芽細胞を対象に試験を行いました。ヒト線維芽細胞の培養液にα-EGを添加して、3日後の細胞数を確認したところ、無添加のものよりα-EGを添加したものは最大20%の増殖がみられました。これによりα-EGが線維芽細胞を活性することが確認されました。
α-EGが皮膚細胞のコラーゲン産生を促進!
さらに線維芽細胞を培養した液中のコラーゲン濃度を調べました。皮膚コラーゲンの70-80%を占めるI型コラーゲンについて濃度を確認したところ、無添加のものよりα-EGを添加したものは最大20%、培養液中のコラーゲン濃度が増加しました。これによりα-EGはコラーゲンの産生を促進する効果があると確認されました。
α-EG高含有日本酒エキスの塗布で、肌の保湿効果を発見
日本酒(α-EG高含有2.5%)をしみこませたシートを、上腕内側に2分間貼ってからはがし、その120分後に皮膚表面の角層に含まれる水分を皮膚水分測定計で測定。処理前や精製水の水分量と比べると、日本酒は肌の水分量が増加し、保湿効果があると確認されました。
α-EGの生成機構
α-EGはエタノール、オリゴ糖の存在下で麴由来の酵素により生み出されます。「並行複発酵」と呼ばれる、糖化とアルコール発酵が同時進行する日本酒ならではの成分です。市販純米酒に0.6〜0.8%前後含まれており、日 本酒の中で、アルコール、ブドウ糖に次いで多く含まれている物質です。
大関では発酵中の糖質、エタノールの経時変化とα-EG生成過程の詳細な解析結果を基に、「旨みのある辛口」となる、α-EG高含有清酒の開発に成功しました。 更に、この生成機構を利用してα-EGの高純度工業生産法の開発にも成功しました。