2015.05.19
日本酒由来素材のアンチエイジング効果を確認
~新規化粧品素材を開発し、グローバル展開へ~
当社は、新規に開発したマルチプルフュージョン製法によるコメ発酵液「Jプレミアエキス31」の臨床試験で良好な結果が得られたことから、今年度より日本酒由来の素材として国内の化粧品メーカーだけでなく、海外メーカー向けにもマーケティングを開始しグローバル展開を目指します。
- マルチプルフュージョン製法とは、大関独自の方法(AGL法)により醸造したエチルα-D-グルコシド(α-EG)を高含有する清酒の濃縮液と、タンパク質を高含有する酒粕を再発酵した(二段発酵法)アミノ酸リッチな濃縮液を最適な比率で融合して化粧品素材を多機能化する製法です。
- エチルα-D-グルコシド(α-EG)とは、日本酒の醸造中に米麹の働きで生成される旨味成分で、日本酒の濃厚味に関与しています。α-EGを皮膚に塗布すると、表皮の角化を促すことで肌荒れの時に生じる角化不全を防ぎ、表皮の保湿効果を発揮することが以前の研究により明らかになっています。また、アミノ酸は皮膚の保湿やバリア機能の向上に必要である事が知られています。
- 新規化粧品素材「Jプレミアエキス31」は、一般的なコメ発酵液(日本酒)の約5倍のα-EGと約10倍のアミノ酸、特にNMF(天然保湿因子)を構成するアミノ酸は20倍も含んでいます。この素材を塗布する試験で、日本酒由来素材に一般的な保湿効果だけでなく、美白と抗シワのアンチエイジング効果を併せ持つという、極めて良好な結果が得られました。
- 当社は今月から「Jプレミアエキス31」のサンプル供給を行うと共に、医薬品の専門集団であり且つ高機能な化粧品素材のグローバル展開を開始している住商ファーマインターナショナル(株)様を通じて、国内外の化粧品メーカー向けのマーケティングを実施し、3年後に5億円の売り上げを目指します。
【臨床試験の詳細】
- イギリスの臨床試験会社で、昨年に実施した。「Jプレミアエキス31」を3%配合したローションを40代、50代の被験者10人に使用して貰い、使用前、1ヶ月後、2ヵ月後に皮膚の明るさ、水分、バリア機能、シワを測定し、ローションを塗っていない部分と比較した。
- 2ヶ月間の塗布により、角層水分量は有意に(危険率0.1%)増加し、水分蒸散量は減少した。また、シワが2ヶ月間で21%減少し、さらに2ヶ月間で皮膚の明るさが25%増していた。塗っていない部分の各測定項目は、変化していなかった。